- Pixel 10 Proが登場したけれど、Pixel 9 Proから買い替える価値あるの?
- Pixel 10 Proはどれくらい進化した?ゲーム性能は?
- 100倍ズームはどうなの?重量が増えてるけれど、実際重く感じる?
最新Pixel 10シリーズが発売されました。今回はPixel 10 Proを買ったので、Pixel 9 Proと実機比較レビューをします。
Pixel 10 ProがPixel 9 Proからどこが変わったのか、公式サイトからわかる特徴と変化点をまとめると以下です。

全体的に着実な進化を遂げているPixel 10 Proですが、大きな進化点は少ない印象です。Pixel 9 ProからPixel 10 Proに買い替えるほどでもないように思えます。
では実際に実機で比較したとき、Pixel 10 Proの進化を感じられるのでしょうか?
持ちやすさ、動作性能、バッテリー、カメラ、AI機能など
Pixel 10 ProとPixel 9 Proを実機で徹底的に比較検証し、Pixel 10 Proがどれくらい進化しているのかレビューします。
結論としては
- Pixel 10 ProがPixel 9 Proから進化した点は全部で25個。
- 大きな進化は「ワイヤレス充電の速度」と「スピーカー音質」だけ。他は微々たる差や普段使わないものが多い。
- Pixel 10 Proは相変わらず重い3Dゲームは厳しめ。
- 100倍ズームはAI処理が強すぎ。期待したより良くない。
- いまからPixel 10 Proを定価で買うより、中古ショップで状態の良いPixel 9 Proを5万円安く買うほうが良い。
という結果になりました。
基礎スペック比較
Pixel 10 ProとPixel 9 Proの主要スペックは以下です。(※参照元 Google公式サイト)



スペック上のPixel 10 Proの主な進化点は、プロセッサ、バッテリー容量、ディスプレイ輝度、ワイヤレス充電のQi2対応、写真撮影のズーム倍率になります。
ディスプレイサイズやリフレッシュレート、カメラの構成・画素数など進化のない部分も多いです。
逆に重量が8g増えて、重くなってしまったのは気になる点。
【デザイン】ほぼ一緒 両機種とも高級感あり

Pixel 10 ProとPixel 9 Proの外観デザインを比較します。
- デザインはほとんど同じ。両機種ともシンプルで高級感のあるフラットデザイン。
- 両機種の違いは以下3つ
- 背面「G」ロゴの質感と大きさ
- SIMトレイ・マイク・スピーカーの位置
- カメラガラスとカメラバーアルミ部境界の処理
- Pixel 10 Proは、わずかに高級感アップ。
実機比較│デザインはほぼ一緒
■背面はマット仕上げ


■側面は鏡面仕上げでフラット 光沢がきれい


【違い①】10 ProはSIMトレイ、スピーカー、マイクの位置が変わった




Pixel 10 ProはSIMトレイの位置が変更され、下側面から上側面になりました。
下側面のスピーカーとマイクの位置が入れ替わっています。
角は丸みがある

両機種ともに、側面と前面・背面との境界部の角は丸みが付いています。
【違い②】カメラバー│10 Proはサイズアップ ガラス境界の処理が変更

Pixelシリーズの象徴であるカメラバーは、Pixel 10 Proのほうがわずかに大きくなっています(出っ張りの厚さは同じ)。
カメラバーの正面がマット仕上げ、側面は鏡面仕上げなのは両機種共通です。
Pixel 10 Proはカメラガラスとアルミの境界に縁取り(面取り)が追加されています。この輝きがきれいで、より高級感を感じさせます。

本体カラー比較 Porcelain│10 Proははっきりした白

Pixel 9 Proと比べると、Pixel 10 Proのほうが、よりはっきりした白色に見えます。
【違い③】10 Proは「G」ロゴが大きく鏡面仕上げに

Pixel 10 Proの「G」のロゴは側面と似た鏡面仕上げになりました。サイズも大きくなっています。
実機比較結果│デザインはほぼ一緒
実際に両機種を手に取って感じた、デザインに関するぼくの感想をまとめました。

■(良い点)所有欲を満たす高級感

両機種のデザインはほぼ一緒。どちらもとても高級感を感じます。
カメラバーは目立ちますが、それ以外はシンプルで無駄のないフラットデザインです。
Pixel 10 Proで変わったカメラガラスふちの光沢のある面取りと、「G」のロゴの鏡面仕上げは、Pixel 9 Proより高級感が増したように見えて、ぼくはとても気に入っています。
■(悪い点)側面の指紋が目立つ 個人的にはマット仕上げにしてほしい

鏡面仕上げの側面は高級感があって美しいですが、指紋が付きやすいのがデメリット。美しさを保つには、こまめに拭くかケースの装着が必須です。
ただしクリアケースの場合、ケースを付けていても隙間から入った汚れが目立ちます。
鏡面仕上げは確かに美しいですが、個人的には多少高級感を犠牲にしてでも、側面はマット仕上げにしてほしいです。
デザイン評価│どちらも「とてもよい」

Pixel 10 ProとPixel 9 Proのデザインは、カメラバーのサイズなどのわずかな違いを除けば、ほぼ同じであるため、評価も同じく「A(とてもよい)」評価です。
ぼくが知っているスマホの中で、デザインは一番好きです。
シンプルで高級感のあるフラットデザインがお気に入り。少しポップなカメラバーも好きです。
【サイズ・重量】Pixel 10 Proは重い

Pixel 10 ProとPixel 9 Proのサイズや重量を比較します。
- Pixel 9 Proのほうが持ちやすく、操作しやすい。Pixel 10 Proは207gで重い。
- 両機種の違いは以下5つ
- 本体厚さ。10 Proは0.1mm増加。
- カメラバーの大きさ。
- 電源ボタンと音量ボタンの幅。
- カメラフラッシュと温度センサーの大きさ。
- 重量。10 Proは8g重くなった。
サイズ│ほぼ一緒
■本体│(違い)Pixel 10 Proは0.1mm厚くなった


Pixel 10 Proは高さ・幅はPixel 9 proと同じですが、厚さが0.1mm増加しています。

9 Proより0.1mm厚い

■カメラバー│(違い)10 Proはやや大型化


Pixel 10 ProのカメラバーはPixel 9 Proより大型化しています。そのためPixel 10 ProはPixel 9 Proのケースを流用できません。
Pixel 10 Proはフラッシュと温度センサーも大きいです。

重量│(違い)Pixel 9 Proのほうが軽い


Pixel 10 Proはマグネットが内蔵されたためか、Pixel 9 Proより8g重くなっています。
実機比較結果│Pixel 10 Proは少し重く感じる

Pixel 10 ProはPixel 9 Proと比べサイズやデザインはほとんど変わっていないものの、重量が8g増えました。
実際手で持つと違いはわかります。Pixel 10 Proはやっぱり少し重い。
Pixel 9 Proも199gで決して軽くはなく、もう少し軽くしてほしいと感じていただけに残念です。
持ちやすさ・操作性 評価│Pixel 10 Proは9 Proより劣る

持ちやすさはPixel 9 Proのほうがやや上です。Pixel 10 Proは重さがネック。
そのためPixel 10 Proは「A⁻」、Pixel 9 Proは「A」評価になりました。
【ディスプレイ】明るくてきれい。差はほぼない。

Pixel 10 ProとPixel 9 Proのディスプレイを比較します。
- 総合評価は互角。大きな差はない。両機種とも、とてもきれいで明るい。
- Pixel 10 Proは
- 明るさが少し上がった
- 色味がさらに良くなった
スペック比較│Pixel 10 Proは輝度が10%上がった

※参照元 Google公式サイト
Pixel 10 ProはPixel 9 Proと比べ、最大輝度とピーク輝度がそれぞれ10%向上しています。
ただし輝度以外は進化がありません。
実機検証と比較結果│ほぼ一緒

実機で検証した結果、Pixel 10 Proは明るさが少し上がり、9 Proよりわずかにきれいに感じました。
【明るさ】どちらもとても明るい 10 Proはやや明るさup


※両機種の画面に、同じ白い画像を映して照度計で測定。数値はあくまで参考。
※画面に透明保護ガラス(両機種同じ製品)を貼付済。
両機種とも画面は明るく、日差しが強い場所でも十分見やすいです。
明るさの自動調整をオンにした場合、屋外はPixel 10 Proのほうが明るいです。スペック通り、ディスプレイの明るさは上がっています。
ただし屋内だとPixel 10 Proのほうが暗く調整されがちです。それでも色味の影響か10 Proのほうが見やすく感じます。
自動調整をオフにして手動で最大輝度にした場合でも、Pixel 10 Proのほうが明るいです。


Pixel 10 Proのほうが明るい
【きれいさ】どちらも高精細で美しい 色味が良いのはPixel 10 Pro

この写真は違いはない
どちらのディスプレイも高精細でとてもきれいです。
ただわずかにPixel 10 Proのほうがきれいに感じます。
同じものを表示させたとき、Pixel 10 Proの画面を見たあとに、9 Proの画面を見ると黄緑がかって見えます。

Pixel 10 Proは「アダプティブトーン」が追加されました。
「アダプティブトーン」をオン/オフ切り替えて色味を比較してみましたが、違いはわかりませんでした。


違いはわからない
【なめらかさ】両機種に差はない どちらもなめらか

両機種とも、最大120Hzのリフレッシュレートに対応。
なめらかさを比較してみましたが、差はありませんでした。スクロールやアニメーションなど、両機種とも非常になめらかです。
【表示領域】まったく同じ

両機種ともアスペクト比 20:9の6.3インチです。表示領域は同じです。
【ベゼルの細さ】同じ 両機種とも極細

Pixel 10 ProとPixel 9 Proはベゼル太さも同じです。
両機種も非常にベゼルは細く、上下左右の太さは均一。ベゼルが気になることはありません。
ディスプレイ評価│互角

両機種とも評価は「A(とてもよい)」です。
Pixel 10 Proは明るさが少し上がっていますが、肉眼で見てわずかに明るくなった程度。
Pixel 9 Proも直射日光下でも困らないほど明るく、実用上大きな差はありません。
Pixel 10 Proは色味もわずかに良くなっていますが、よく比較しないとわからないレベルの差です。
どちらも、とても明るくきれいなディスプレイです。
【動作性能・発熱】10 Proもゲームには向かない

スマホ使う上で最も重要な「動作性能」ついて、ベンチマークスコアから実際のアプリ使用感まで徹底的に比較レビューします。
- Pixel 10 Proの動作と発熱はPixel 9 Proとほぼ同じ。相変わらずゲームには向かない。
- ゲーム以外(Webサイト閲覧やSNSなど)の普段使いなら両機種ともに快適。
- 現状Pixel 10 ProのGPU性能は9 Proより低い。
プロセッサとメモリ比較│プロセッサが進化 メモリは同じ

※参照元 Google公式サイト
Pixel 10 ProはプロセッサがTensor G5に進化、メモリは16GBで据え置きです。
ベンチマーク実測(最大) Pixel 10 ProはCPU向上も、GPUが・・・
スマホの性能を数値化するベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」と「Geekbench6」を使って、両者の基本的な動作性能を比較します。
ベンチマークアプリとは
- スマホの性能を点数で示してくれるもの。
- スマホの性能を比較する客観的な目安として利用されやすい。
- スコアが高いほど、全体的に動作がサクサクな高性能スマホだと判断できる。
- 過去に一部のスマホメーカーが、ベンチマークアプリ起動時だけ性能を上げる不正を行っていたため、スコアはあくまで「目安」程度。実際の使い心地とは必ずしも一致しない

■AnTuTu Benchmarkスコア 3回計測│大きな差はない
AnTuTu Benchmarkとは
- スマホの総合的な性能を1つの大きなスコアで評価する。
- 測定項目は以下4つ。
- CPU
スマホの頭脳にあたる部分。計算処理やアプリの指示をどれだけ速くこなせるかを測る。 - GPU
映像や画像を表示する能力。3Dゲームなど、キレイで動きの激しい映像をどれだけ滑らかに表示できるかを測る。 - MEM
アプリを起動したり、データを一時的に保存したりするメモリ(RAM)と、写真やアプリを保存するストレージ(ROM)の読み書き速度を測る。 - UX
実際にスマホを操作した時の快適さ。データの処理速度や画像の表示速度など、ユーザーの体感的な使いやすさを評価する。
- CPU
- テスト内容がOSごとに違うため、AndroidとiOSの間での比較には使えない。


総合スコアは3回ともPixel 10 Proのほう高いですが、差は最大でも約73,000点。スコアだけで比較すると、期待していたよりも動作性能は上がっていないようです。
気になるのはPixel 10 ProのGPUのスコアが3回ともPixel 9 Proより低いこと。1回目2回目は約50,000点、3回目は約65,000点Pixel 9 Proが高いです。
発熱はPixel 10 Proのほうがやや抑えられています。Pixel 9 Proと比べ、約1℃本体温度が低いです。
■Geekbenchスコア│Pixel 10 ProのGPUスコアが大幅低下(不具合?)
Geekbench 6とは
- CPUとGPUの能力に特化して測定。
- CPUの測定項目は以下2つ。
- Single-Core Score (シングルコアスコア)
CPUのコア1つだけの純粋な処理性能を測る。このスコアが高いほど、アプリの起動、ウェブページの表示など、基本的な操作が速く感じられる。 - Multi-Core Score (マルチコアスコア)
CPUの複数コアを同時に動かした際の処理能力を測る。このスコアが高いほど、複数のアプリの同時使用や高負荷な作業をスムーズにこなせる。
- Single-Core Score (シングルコアスコア)
- GPUの測定項目は以下3つ。
- Vulkan Score (ヴァルカンスコア)
主にAndroidOSで使用。このスコアが高いほど、ゲームをキレイな映像でスムーズに遊べる。 - OpenCL Score (オープンシーエルスコア)
主にAndroidOSで使用。このスコアが高いほど、画像加工や動画編集などクリエイティブな作業が快適になる。 - Metal Score (メタルスコア)
主にiOSで使用。このスコアが高いほど、iPhoneやiPadのゲームや動画編集などが快適になる。
- Vulkan Score (ヴァルカンスコア)
- テスト内容が特定のOSに依存しないようになっているため、AndroidとiOSの間での比較がある程度可能。

Pixel 10 ProはPixel 9 Proと比べ、CPUスコアは伸びていますが、GPUスコアが半分以下になってしまいました。
ただし実際にアプリやゲームで動作を確認した際(次項)には、GPU性能が半分以下になった感じはしなかったため、最適化の問題か不具合だと思います。
アプリ動作・発熱確認│両機種の差はほぼなし

ベンチマークスコアで見ると、Pixel 10 Proは9 Proと動作に差はないように思えます。
では実際のアプリやゲームアプリでの動作や発熱はどうなのでしょうか?
実機で比較します。


■Chrome

どちらも非常にサクサク。動作に差はありませんでした。
本体温度はPixel 10 Proが35.4℃、Pixel 9 Proが35.5℃で、発熱もありません。
■Google map

両機種ともに読み込み、ルート検索、拡大縮小など、あらゆる操作が滑らかで、全くストレスを感じません。
ただしルート検索時は、わずかにPixel 9 Proのほうが速いことが多かったです。
発熱はありません。本体温度はPixel 10 Proが35.0℃、Pixel 9 Proが34.9℃でした。
■X(旧Twitter) instagram Tik tok

両機種ともにサクサク動きます。差は感じられません。
■YouTube

1080pの動画を4倍速で再生しても、どちらもカクついたり音飛びしたりすることなく、快適に視聴できました。
1080pでの動画再生
Pixel 10 Pro | Pixel 9 Pro | |
2倍速 | 快適 | 快適 |
3倍速 | 快適 | 快適 |
4倍速 | 快適 | 快適 |
■モンスト


両機種ともにサクサク動きます。差は感じられません。
性能が低い機種だと、
- 友情コンボ発動時にカクついたり、
- ゲージショットのゲージの速度が可変したり
- 映像と音がずれたり
しますが、そういったことはありませんでした。
1時間プレイした時点での本体温度はPixel 10 Proが38.0℃、Pixel 9 Proは37.5℃。手で触るとほんのり熱いですが、気にならない程度です。

■パズドラ


以前Pixel 9 ProとiPhone 14 Proを比較したとき、かなり差が出たのがパズドラです。Pixel 9 ProはiPhone 14 Proと比べてかなり発熱があり、バッテリー消費も多い結果になりました。
Pixel 10 Proで改善していることを期待していましたが、結果改善していません。Pixel 9 Proと同じくらい発熱します。手で持つと両機種とも明らかに熱いです。

動作もPixel 9 Proとほぼ一緒。ダンジョンに入ったあとは両機種ともサクサクです。しかし両機種ともクリア報酬画面からダンジョン選択画面に戻る際に、毎回一瞬固まります。
データの読み込みはややPixel 10 Proのほうが速くなっています。
■原神│Pixel 10 Proは対応可能デバイス対象外

次にスマホに高い負荷をかけるゲームの1つである「原神」で検証します。
Pixel 10 Proは以下の通り、原神の対応可能デバイスではありませんが、今回は実際プレイできるのかを検証します。
GSMArenaやAndroid Authorityなどの信頼性の高い海外テックメディアによると、Pixel 10 ProのGPUは、9 ProのMaliシリーズからPowerVRシリーズへ変更されたようです。
『原神』の公式サイトには、Android版の最低スペックとして「PowerVR系以外のGPU」という条件が明記されています。
▌Android:
● 対応可能デバイス
Arm v8a 64bit
PowerVR系以外のGPU
SoC:Snapdragon 660(Adreno 610)またはHelio-G88(Mali-G52)以上
RAM:4 GB以上
システムバージョン:Android 10.0以上
デバイスの必要スペックの調整についてのお知らせ│『原神』公式サイト
Pixel 10 ProのGPUがPowerVR系に変更されたのが事実であれば、原神の最低スペックを満たしていません。
最低スペックを満たしていなくてもプレイはできるようですが、不具合が出る可能性があります。
『原神』をプレイする人はPixel 10 Proではない、他の対応スマートフォンを検討することをおすすめします。
設定は以下。画質に関わるものは最高値、フレームレート60fpsにしています。

GPUが非対応なためか、「現在グラフィックのAPI」がPixel 10 Proは「OpenGL」になっています(9 ProはVulkan)。

Pixel 9 Proは「Vulkan」

結果としては、Pixel 10 ProとPixel 9 Proの動作に大きな差は見られません。Pixel 10 Proは対応デバイスではありませんが、特に不具合なく遊べます。
ただし快適とは言えません。
カクつきはあまりないものの、Pixel 9 Proと同じく、戦闘シーンでフレームレートが30~40fpsに下がります。
iPhone 14 Proのほうが明らかに快適です。
Pixel 10 Proと9 Pro両機種ともに同じくらい発熱します。プレイ中の本体温度はどちらも約44℃。手で持つと「熱い」と感じるレベルです。

データの読み込み速度もPixel 10 Proと9 Proでほぼ同じです。iPhone 14 Proと比較すると遅いです。
iPhone 14 Proと比較すると遅い。
結論として、Pixel 9 Proと同じくPixel 10 Proも「原神を最高のグラフィックで快適に遊びたい人」にはおすすめできません。
Pixel 10 Proは原神の最低スペックを満たしていないため、原神をプレイする人はPixel 10 Proではないスマートフォンを検討しましょう。
■動画の書き出し
以下の条件で動画の書き出し時間の簡単なテストを行い、処理性能を比較します。
- 検証内容
動画編集アプリを使ってPixel 10 ProとPixel 9 Pro上で動画編集し、書き出し完了までの時間を計測する。 - 使用動画編集アプリ
Wondershare Filmora(無料版) - 動画編集内容
1080p 30fps 10分の動画2つを結合して、720p 30fps 20分の動画にする。
動画書き出し時間
Pro | Pixel 10Pixel 9 Pro | iPhone 14 Pro | (参考)
5分38秒 | 4分22秒 | 1分15秒 |
Pixel 10 ProのほうがPixel 9 Proより1分以上遅い結果となりました。結果だけで判断するなら、Pixel 10 Proの動画書き出し性能は退化しています。
参考としてiPhone 14 Proとも比較すると、iPhone 14 Proの圧勝です。Pixel 10 Proより4分速く完了しています。
普段スマホで動画編集をする人は少ないと思いますが、動画編集をするならiPhoneなどPixelシリーズではないスマホを選ぶほうが良いです。
動作性能・発熱 評価│現時点では9 Proと10 Proは同じ ただし最適化次第で変わるかも

結論として、Pixel 10 Proの動作・発熱はPixel 9 Proと同じです。
Pixel 10 ProはTensor G5になり、ゲーム性能の向上が期待されましたが、ほぼ改善されていない結果となりました。
「原神」のような重い3Dゲームを最高画質・高フレームレートで快適にプレイしたり、動画編集したいなら、Pixel 10 ProもPixel 9 Proもおすすめできません。
Webサイト閲覧やSNS、動画視聴、軽いゲームといった普段使いではPixel 10 Pro、Pixel 9 Proともに十分快適でサクサクです。
ぼくは普段ゲームをしないため、Pixel 10 Proの処理性能に不満は感じません。とても快適です。
【バッテリー持ち】Pixel 10 Proやや向上したが、実感しづらい

Pixel 10 ProとPixel 9 Proのバッテリー性能を、様々なシーンで徹底的に比較検証しました。
- Pixel 9 Proと比べ、Pixel 10 Proのバッテリー持ちはやや向上。ゲームなど負荷のかかる場面で差が出る。
- ただし普段使いで、差は実感しづらい
バッテリースペック(公式)

※参照元 Google公式サイト
スペック上Pixel 10 ProはPixel 9 Proと比べ、バッテリー容量が170mAw増加し、駆動時間が6時間伸びています。
スペックだけでは、本当にバッテリー駆動時間が伸びているのか判断できないため、実際の使用シーンを想定した徹底的なバッテリーテストを行いました。
バッテリー消費量を徹底検証│SNS 動画視聴 撮影 ゲーム など
バッテリーテストの条件は以下です。
- 検証内容
各種アプリを一定時間連続で使用し、100%の状態からどれだけバッテリーが減少するかを計測。 - 設定
- 画面の明るさ 照度計で420Lux前後
- Wi-Fi接続
- 残量20%で省電力モードON
- バッテリー状態
両機種ともに最大容量「100%」

■SNSアプリ・ブラウジング│Pixel 10 Proのほうがやや優勢

多くの人が毎日使うであろうSNSアプリやブラウザでの検証結果です。
・Chrome 1時間

・X (旧Twitter) 1時間

・Instagram 1時間

・TikTok 1時間

Pixel 10 Proのほうがバッテリー消費が少ないです。ただし差は1~2%
実利用では差を実感しづらいレベルです。
■YouTube動画視聴│ほぼ同じ消費量

YouTubeで動画を3時間連続再生した際のバッテリー消費を検証しました(1080p、2倍速で再生)。

若干Pixel 10 Proのほうが電池持ちが良いですが、それでも1%の差です。大きな差はないと言えます。
■動画撮影│Pixelのほうが優秀

動画撮影時のバッテリー持ちを検証します。「1080p/60fps」と「4K/60fps」で1時間ずつ撮影を続けてみました。
●1080p / 60fps

1080p / 60fpsでは2%差でPixel 10 Proの勝利です。動画撮影でも9 Proよりバッテリー持ちは伸びています。
発熱を計測してみると、どちらも44℃超え。手で持つと明らかに熱いです。

●4K / 60fps

4K/60fpsもPixel 10 Proの勝ちです。ただし差は1%で、大きな差ではないです。
1080p/60fpsと4K/60fpsを比較すると、両機種ともにバッテリー持ちは4K/60fpsのほうが良いです。
本体の発熱はPixel 9 Proのほうが抑えられています。差は0.7℃。
発熱も両機種ともに4K/60fpsのほうが抑えられています。1080p/60fpsは44℃だったのに対し、4K/60fpsは41℃。

1080p/60fpsと4K/60fpsでの検証結果をまとめると、動画撮影ではPixel 10 Proのほうがバッテリー持ちは優秀という結論になりました。ただし差は1~2%。大きな差ではありません。
SNSアプリと同様、実利用で明確な差は実感できないと思います。
■ゲームアプリ│高負荷ほどPixel 10 Proが強い

「モンスト」「パズドラ」「原神」をそれぞれ2時間プレイした際のバッテリー消費を検証します。
・モンスト

・パズドラ

・原神

ゲームアプリではPixel 10 Proのバッテリー持ちは明らかに良くなっています。
特に原神では、Pixel 9 Proとの差は9%ついています。ゲームなど負荷がかかるアプリのほうが、Pixel 10 Proの電池持ちの良さを実感しやすいです。
しかし相変わらず「パズドラ」でのバッテリー持ちは悪いです。Pixel 10 Proは9 Proより多少改善していますが、それでも2時間で34%も消費しています。
参考としてiPhone 14 Proの消費量を確認すると、わずか7%。
Pixel 10 Pro、9 Proともに発熱も大きい(こちら参照)ため、パズドラをプレイする人にPixelはおすすめできません。

バッテリー持ち比較 評価│普段使いでは、両機種同じ。

Pixel 10 ProはPixel 9 Proと比べ、「パズドラ」や「原神」など一部のアプリでバッテリー持ちは良くなっています。
しかしSNSやブラウジング、動画視聴などの普段使いでは、ほとんど同じ。バッテリー持ちが良くなったとは感じづらいです。
そのため両機種とも評価は「B(よい)」としました。
【カメラ❶ 写真】Pixel 10 Proは大きい進化が少ない

Pixel 10 ProとPixel 9 Proの写真撮影性能を比較レビューします。
- Pixel 10 Proの進化点は細かいものを含めて以下15個。
- 最大ズーム倍率が100倍にアップ(超解像ズーム Pro)。
- 「ズーム安定化機能」追加
- 倍率選択項目に「10倍」が追加
- 高解像度撮影のシャッタースピード向上(メインカメラのみ)
- 短い映像を記録する機能の名称が「モーションフォト」に変更
- 新AI機能「カメラコーチ」
- 新AI機能「トップショット」
- 新AI機能「オートベストテイク」
- 新AI機能「自動ボケ補正」
- 写真の青みと白飛びがわずかに改善。
- 望遠カメラの色味が少し良くなった。
- 望遠カメラの最短撮影距離がやや短くなった。
- ポートレート撮影が1倍に対応。
- ポートレートモードが高解像度(50MP)撮影に対応。
- パノラマ撮影に2倍と5倍追加。
- Pixel 10 Proは細かい部分の使い勝手が上がったが、大きな変化は少ない。Pixel 9 Proと撮れる写真はほとんど一緒。Pixel 9 Proでも十分。
- 最大100倍ズームは思ったほど良くはない。AI補正のクセが強い。
- 新AI機能は使う機会がない。なくても困らない。
カメラスペック│Pixel 10 Proと9 Proはまったく同じ

※参照元 Google公式サイト
Pixel 10 ProのカメラスペックはPixel 9 Proと同じです。
Pixel 9 Proと同じく、全カメラが40MP以上の高画素になっています。
写真撮影スペック(通常モード)│Pixel 10 Proの進化点は9つ

通常撮影モードで、スペック上Pixel 10 ProがPixel 9 Proから変化した点は以下です。
Pixel 10 Proでの進化点 9つ(通常モード)
- 最大ズーム倍率が30倍から100倍にアップ(超解像ズーム Pro)
- 「ズーム安定化機能」追加
- 倍率選択項目に「10倍」が追加
- 高解像度撮影のシャッタースピード向上(メインカメラのみ)
- 撮影のアドバイスを受けられる新AI機能「カメラコーチ」
- 短い映像を記録する機能の名称が「トップショット」から「モーションフォト」に変更
- 自動で複数枚撮影したあと、一番良い表情の写真をAIが選ぶ「トップショット」機能追加
- 自動で複数枚撮影したあと、良い表情を自動で合成する「オートベストテイク」機能追加
- 「自動ボケ補正」機能が追加(※Google公式サイト参照)
●最大100倍ズームに対応 「超解像ズーム Pro」
Pixel 9 Proは最大30倍でしたが、Pixel 10 Proは最新のAI技術「超解像ズーム Pro」により、最大100倍のズーム撮影に対応しました。
「超解像ズーム Pro」は、AIより画像の粗さや失われたディテールを予測・補完することで、デジタルズーム特有の画質劣化を抑制する機能です。
Pixel 10 Proでは、カメラ設定から専用のAIモデルをダウンロードすれば、30倍以上の高倍率ズーム時に自動で「超解像ズーム Pro」が適用されます。

30倍以上で撮影すると、AI補正が適用された鮮明な写真と、補正なしの自然な写真の2枚が自動で保存され、比較できます。
●「ズーム安定化機能」追加

Pixel 10 Proでは、100倍ズームのような高倍率での撮影体験を向上させるため、新たに「ズーム安定化機能」が搭載されました。
写真撮影時に15倍以上の高倍率にすると、画面に手のマークが表示されます。
これをタップすると「ズーム安定化機能」がオンになり、細かな手ブレをAIが強力に抑制し、画面の揺れをピタッと止めてくれます。
●倍率選択項目に10倍が追加

Pixel 10 Pro,9 Proともに10倍ズームは光学相当。画質劣化が少ないです。
しかしPixel 9 Proまではカメラアプリの倍率選択に「10倍」のボタンがなく、せっかく画質の良い10倍ズームを使いづらいのが残念な点でした。
Pixel 10 Proではこれが改善。倍率選択に「10倍」が追加され、ワンタップで素早く切り替えられるようになりました。
●高解像度撮影のシャッタースピードが向上(メインカメラのみ)
高解像度(50MP)で撮影する際、Pixel 9 Proまではシャッターボタンを押してから約1秒の待ち時間があり、動く被写体や手持ちでの素早い撮影では使えませんでした。
Pixel 10 Proでは、メインカメラでの高解像度撮影時のシャッタースピードが向上。待ち時間がほぼゼロになっています。
通常の12MP撮影と変わらない感覚で、気軽に高精細な写真を撮れるようになったのは大きなメリットです。
超広角カメラと望遠カメラでは、これまでと同じで待ち時間が約1秒あります。
●撮影のアドバイスを受けられる新AI機能「カメラコーチ」
「カメラコーチ」は、まるで専属カメラマンのように写真撮影をリアルタイムで指導してくれるAI機能です。
カメラを被写体に向けると、AIが最適な構図やアングル、設定などを瞬時に分析し、「もう少し右へ」といった具体的なアドバイスを画面に表示します。
逆光や夜景など難しいシーンでの失敗も防げるようです。
●短い映像を記録する機能の名称が「トップショット」から「モーションフォト」に変更

Pixel 10 Proのカメラ設定画面には、Pixel 9 Proにはなかった「モーションフォト」が追加されています。
モーションフォトの説明を見ると、Pixel 9 Proの「トップショット」の説明とほぼ同じ。シャッターを切る前後の数秒間を短い動画として記録する機能です。

Pixel 9 Proの「トップショット」の説明は一緒。
どうやらPixel 9 Proまでの「トップショット」の名称が、Pixel 10 Proでは「モーションフォト」変わっただけのようです。
Pixel 10 Proにも「トップショット」があるため、説明を見ると、Pixel 9 Proの「トップショット」とはまったく異なり、集合写真での撮影機能に変わっていました(詳細はこちら)。

Pixel 9 Pro(右)の「トップショット」の説明は全然違う。
●「トップショット」機能変更。自動で良い表情の写真をAIが選ぶ集合写真機能に。
今回は5枚の中から5枚目をトップショットとして提案してくれた。
(動画生成AIで作った動画を画面に映して撮影)
Pixel 10 Proの「トップショット」は、Pixel 9 Proまでの短い動画撮影機能から変更されています。
Pixel 10 Proの「トップショット」は複数人で撮影する際に、AIがベストな表情の写真を提案してくれる機能です。
「トップショット」を自動にしてシャッターを押すと、カメラが自動で複数枚を撮影。その写真の中から全員が良いの表情をしているものをAIが選んでくれます。
●良い表情を自動で合成する「オートベストテイク」機能追加
(生成AIで作った動画を画面に映して撮影)
トップショットで撮影された複数枚の写真から、それぞれの人の良い表情だけをAIが自動で抜き出し、1枚の完璧な集合写真に合成してくれる機能です。
Pixel 9 Proのベストテイクは手動で何枚か同じ構図の集合写真を撮影したあと、編集画面を開いて手動で表情を選び、合成する必要がありました。
これが手間でほとんど使っていなかったのですが、Pixel 10 Proでは大幅改善。
撮影から合成までをシャッターボタン1回押すだけでできるようになっており、とても使い勝手が上がっています。
●「自動ボケ補正」機能が追加

※引用 Google公式サイト
Google公式サイトを見ると、Pixel 10 Proには「自動ボケ補正」機能が追加されています。
ただし機能の説明は一切ないため、詳細は不明です。実機で確認しましたが、効果がわかりませんでした。
【写真比較】メインカメラ 1倍 明るい場所
ここからはPixel 10 ProとPixel 9 Proで実際に撮影した写真を見比べていきます。
■駅舎とビル

パッと見は同じです。強いて挙げるなら、若干Pixel 10 Proのほうが駅舎の色が濃いです。その程度しか違いがありません。
写真の一部を拡大して比較してみても、同じ。両機種の解像感に違いはありませんでした。

Pixel 10 Proのほうが若干色が濃い程度の差。

■タワー

パッと見は同じです。両方きれいです。
拡大して比べてみても、違いがわかりませんでした。

■花

両機種に差はありません。ほぼ一緒の写真が撮れました。
拡大して解像感を確認してましたが、差はありません。
■食事(牛タン弁当)

食事の写真です。違いがわかりません。両機種同じです。
■高解像度撮影 電車

次は高解像度50MPでの比較です。
パッと見は違いはありません。色は両機種一緒です。
写真を拡大してみると、解像感に若干差はあるものの、ほぼ同じといっていいレベルです。


その下の文字は10 Proのほうがわずかに見やすい。
【写真比較】超広角カメラ 12MP 明るい場所
続いて超広角カメラで撮った写真を比較します。
■駅舎とビル

メインカメラ同様、Pixel 10 ProとPixel 9 Proとでパッと見は同じです。両機種ともメインカメラと遜色ない映りできれいです。
写真の一部を拡大して比較してみても、解像感に違いはありませんでした。


■観覧車

観覧車周辺には違いがありません。
木が生い茂っている部分はPixel 10 Proのほうが明るく映っており、草木が元気に見えます。
僅差でPixel 10 Proの勝ちです。
■超広角でのマクロフォーカス

ややPixel 10 Proのほうが黄味が強めです。それ以外の差はありません。どちらもきれいです。
【写真比較】メインカメラ 2倍ズーム 12MP 明るい場所
■ビル

空とビルの色味が異なります。Pixel 10 ProはPixel 9 Proより、青色が少し黄味がかっています。
この写真では、青空やビルのガラスがより澄んでいるように感じられるPixel 9 Proのほうが、ぼくは好きです。
拡大して比べてみると……

Pixel 10 Proは線がぐにゃぐにゃ曲がっている。文字の色が薄い。
Pixel 10 Proは線が歪んでいたり、文字の白が薄かったり、細部の解像感がPixel 9 Proより劣ります。
この写真ではPixel 9 Proの勝ちです。
■タワー

こちらも空の色が異なります。Pixel 9 Proほうが青いです。
ただし空の色以外の違いはパッと見ありません。
拡大して比べてみると……

大きな差ではないものの、ややPixel 9 Proのほうが解像感が高く感じます。
この写真もPixel 9 Proの勝ちです。
【写真比較】望遠カメラ 5倍ズーム 明るい場所
■電車

明らかにPixel 10 Proのほうが明るくきれいです。
まったく同じ日の同じ時間に撮ったはずなのに、Pixel 9 Proは暗めで青味が強いです。

車両真ん中を拡大してみると、解像感はPixel 9 Proのほうがやや高め。Pixel 10 Proはノイズが少ないものの、細部がつぶれ気味です。
特に「◆モハE235-1022」の文字はPixel 9 Proのほうが見やすいです。
解像感はPixel 9 Proのほうが良いですが、色味の差でPixel 10 Proの勝ちとします。
■タワー

空の色が異なります。2倍の時と同じでPixel 10 Proは黄味が、Pixel 9 Proは青味が強いです。
ただPixel 9 Proは少し青すぎな気がします。個人的にはPixel 10 Proのほうが自然で好みです。
一方拡大すると、解像感は誤差ですがPixel 9 Proのほうが高いことがわかります。

Pixel 9 Proは柱表面のブツブツまできちんと写っているのに対し、Pixel 10 Proはつぶれ気味です。
【写真比較】望遠カメラ 10倍ズーム 明るい場所

傾向は5倍と同じ。明らかにPixel 10 Proのほうが明るくきれいです。
ただし解像感は5倍同様Pixel 9 Proのほうがやや高めです。
【写真比較】望遠カメラ 30倍ズーム 明るい場所
30倍以上のズーム倍率では、Pixel 10 Proは「超解像ズーム Pro」が適用できます。
そのため30倍の比較は
- Pixel 10 Pro 「超解像ズーム Pro」適用
- Pixel 10 Pro 「超解像ズーム Pro」なし
- Pixel 9 Pro
の3つで行います。
■電車

一番画質が悪いのは真ん中「Pixel 10 Proの超解像ズーム Proなし」です。全体的にぼやけています。
一番上の「Pixel 10 Proの超解像ズーム Pro」と一番下「Pixel 9 Pro」を比較すると、色は「Pixel 10 Pro 超解像ズーム Pro」のほうが明るくて良いです。
しかし、拡大して見てみると……

一番上の「Pixel 10 Proの超解像ズーム Pro」はAI補正でドアのステッカーが変な模様になっています。明らかにPixel 9 Proのほうが見やすく、正しい模様です。
この写真はPixel 9 Proの勝ちとします。

■タワー

3つとも展望室部分はほぼ同じです。
展望室より上の部分を確認すると、「Pixel 10 Proの超解像ズーム Pro」が一番鮮明できれいです。AI補正っぽさなく、自然な仕上がりになっています。

■Pixel 10 Proと一緒に入っていた紙

一番下「Pixel 9 Pro」の圧勝です。すべての文字を読むことができ、変に補正されている部分もありません。
一方一番上「Pixel 10 Proの超解像ズーム Pro」は小さい文字が変に補正されて、読めません。
「Pixel 10 Proの超解像ズーム Pro なし」は全体的にぼやけていて見づらいです。
【Pixel 10 Pro作例】50倍ズーム 明るい場所
Pixel 9 Proは30倍が最大ズームのため、50倍以降はPixel 10 Proのみ作例を紹介します。「超解像ズーム Pro」と「超解像ズーム Proなし」の写真をそれぞれ載せます。
■電車

超解像ズームProあり・なしどちらも微妙な仕上がりになりました。
上の「超解像ズーム Pro」のほうはドアのステッカーが変な模様になっています。ステッカー上部には小さく文字が書かれているのですが、変な文字になっていて読めません。
ドア横の黄色いボタンも変形していて実物とは程遠くなっています。
下の「超解像ズーム Proなし」のほうは全体的にぼやけており、わざわざ50倍で撮る意味はあまりないように感じます。
■看板

文字以外は「超解像ズーム Pro」のほうがよいです。「超解像ズーム Proなし」は、ぼやけすぎ。
【Pixel 10 Pro作例】100倍ズーム 明るい場所
■電車の窓

100倍だとかなり遠くまで寄れます。1倍で撮った写真(以下)の赤枠部分のドア窓を撮影しています。

遠くまで寄れるのは良いのですが、問題は画質です。
「超解像ズーム Pro」の写真は、ドアのステッカーが変な模様になりました。実物(以下)と全然異なります。

「超解像ズーム Pro なし」の写真は、ぼやけすぎて何を撮ったのかよくわからなくなっています。
「超解像ズーム Pro」「超解像ズーム Pro なし」どちらもイマイチです。
■山

この写真は「超解像ズーム Pro」が、かなり自然な仕上がりになりました。以下のように、かなり遠くから撮影しているのですが、そうとは思えないほどクリアです。

■テレビのリモコン

「超解像ズーム Pro」のほうは、とにかく不自然です。文字がはっきりしているものの、形はぐにゃぐにゃ。「あ」は読めない文字になっています。
これなら補正のない下の写真のほうが、ぼくは好きです。
写真撮影スペック【夜景モード】│Pixel 10 Proは変化なし
続いて夜景モードです。
Pixel 10 ProとPixel 9 Proの夜景モードのスペック比較は以下です。

スペック上、Pixel 10 Proでの進化は特にありません。通常撮影モードでは最大100倍ズームが使えますが、夜景モードでは30倍までです。
【夜景モード写真比較】メインカメラ 1倍 12MP
■駅外観

Pixel 10 Proのほうが、白飛びや青味が抑えられていて良いです。
拡大して比較してみると、Pixel 10 Proのほうが壁の模様や木の輪郭がやや鮮明です。Pixel 10 Proの勝ちと言っていいでしょう。

左下の木もPixel 10 Proのほうが鮮明。
■ネオン時計

パッと見はPixel 9 Proのほうがきれい。色が引き締まっています。しかし実際に目で見たよりコントラストが強く、色が濃いです。
Pixel 10 Proは全体的に明るく、色も自然です。しかし色のグラデーションが不自然。LEDの発光部周辺が白飛び気味になっています。
ぼくはPixel 9 Proのほうが好きです。
【夜景モード写真比較】超広角カメラ 12MP

色味が違います。Pixel 9 Proは不自然に黄緑っぽくなっています(特に右の柱)。よりクリアに見えるのはPixel 10 Proです。
メインカメラと同じく、電灯の白飛びもPixel 10 Proのほうがやや抑えられています。
【夜景モード写真比較】望遠カメラ 光学5倍 12MP

全体的にPixel 9 Proのほうが明るいです。
しかしノイズや、電灯による白飛びが少ないのはPixel 10 Pro。特に下側ガラス越しに見える駅の中(ホーム)は、Pixel 10 Proのほうがきれいです。奥行きを感じられます。
ただしPixel 10 Proは青味が強いです。
個人的にはPixel 10 Proのほうが好きです。
写真撮影スペック<ポートレートモード>│10 Proは1倍で撮れる
続いてポートレートモードの比較です。

Pixel 10 Proが進化したポイントが2つあります。
■最短撮影倍率が「1倍」になった

Pixel 9 Proのポートレートモードは最短でも1.5倍。少しズームされた画角しか撮影できませんでした。
Pixel 10 Proではポートレートモードが最短「1倍」の広角撮影に対応。大きい被写体や複数人での撮影でポートレートモードを使いやすくなりました。
■高解像度(50MP)撮影に対応

Pixel 9 Proのポートレートモードでは、通常の12MPでしか撮影できませんでした。
Pixel 10 Proでは、ポートレートモードでの50MP高解像度撮影に対応。より高精細な背景ボケ写真を撮影できます。
【写真比較】ポートレートモード
■花 Pixel 10 Pro 1倍 Pixel 9 Pro 1.5倍

Pixel 10 Proは1倍、Pixel 9 Proは1.5倍で撮影しているため、Pixel 10 Proのほうが広い画角で撮れています。
ボケ感はPixel 9 Proのほうが強め。
ボケの処理のPixel 9 Proのほうがいいです。Pixel 10 Proは黄色の部分の先端がぼけてしまっています。
■花 両機種2倍

Pixel 10 Proのほうがボケが強いです。ぼくはPixel 9 Proのほうが自然で好きです。
1倍の写真と同じく、Pixel 10 Proは花中央の黄色の部分の先端がぼけてしまっています。
■人物 Pixel 10 Proは1倍 50MP、Pixel 9 Proは1.5倍 12MP

Pixel 10 Proは1倍、Pixel 9 Proは1.5倍のため、画角が大きく異なります。同じ場所で撮影していますが、Pixel 9 Proは上半身しか映っていません。
元の写真を拡大して、ボケ具合を見てみると

Pixel 10 Proは50MPのため、解像感が圧倒的。
1.5倍のためか、Pixel 9 Proのほうがボケが強め。
境界はPixel 10 Proのほうがやや自然です。Pixel 9 Proは服と背景の境界がすこしあいまい。髪の毛の処理は1.5倍ズームされているPixel 9 Proのほうが良いです。
Pixel 10 Proは1倍のため、9 Proの写真よりかなり拡大しているのですが、50MPのPixel 10 Proのほうが解像感が高く、とてもきれいです。

■人物 インカメラ

インカメラは2つの画角(0.7倍と1倍)を選択できます。今回は両機種とも広角側(0.7倍)です。
Pixel 10 Proのほうが全体的に明るくて、きれいに見えます。明るさ以外の色味やボケの強さは同じです。
元の写真を拡大して、ボケ具合を見てみると

Pixel 9 Proは頭頂部の髪がぼけている。
服と背景の境界はPixel 9 Proのほうがきれいに分離されてぼけています。一方、髪と背景の境界はPixel 10 Proのほうがきれいです。
Pixel 9 Proのほうが服の素材の凹凸がわかりやすくなっています。

写真撮影スペック【パノラマ】│Pixel 10 Proは2倍と5倍が追加

Pixel 10 Proはパノラマモードが強化されています。
Pixel 9 Proでは1倍のみでしたが、Pixel 10 Proは2倍と5倍にも対応。

特に5倍は画角が180°のため、360°身体を回転させながら撮影する1倍、2倍と比べ、撮影しやすくなっています。ただし撮影箇所は28箇所で多めです。
【パノラマモード写真比較】 1倍

パノラマモード1倍の比較です。1倍は両機種大差ありません。
画角が異なっていますが、回転しながら撮る際に自分の立ち位置が変わってしまったためです。
【Pixel 10 Pro写真作例】 パノラマモード 5倍

5倍もかなりきれいに撮れます。ただしその分容量も大きく、この写真は26MBです。
写真撮影スペック その他│「一緒に写る」は変わっていない

その他写真撮影機能として「一緒に写る」「長時間露光」「アクションパン」があります。
試してみましたが、特に変更点はありませんでした。
最短撮影距離比較│Pixel 10 Proは望遠の最短撮影距離が短くなった


Pixel 10 ProはPixel 9 Proと比べ、望遠カメラの最短撮影距離が短くなっています。
写真比較結果│Pixel 10 Proでの進化点は15個。ただし・・・

■Pixel 10 Proの進化点をまとめると15個。細かい使い勝手が向上した。
Pixel 10 ProがPixel 9 Proから進化点を細かい点含めすべてまとめると以下になります。


全部で15個です。細かい部分で使い勝手は上がっています。
■Pixel 10 Proは大きい進化が少ない。 通常利用で撮れる写真はPixel 9 Proと一緒。

Pixel 10 ProがPixel 9 Proから変わった点は多いものの、細かい部分ばかりで、大きい進化点は少なめ。
強いて挙げるなら「最大100ズーム」「ポートレートモード」「パノラマ撮影」「新AI機能」になりますが、どれも普段あまり使わないものばかりです。
通常モードでの基本的な撮影で撮れる写真はPixel 9 Proとほとんど一緒です。
Pixel 9 Proで十分満足できます。
■100倍ズームは思ったほど良くはない&2倍以上で解像感がわずかに下がった
Pixel 9 Proと比べ、Pixel 10 Proが悪くなった点が以下2つあります。

Pixel 10 Proはズーム性能が強化されましたが、期待していたほど良くはなかったです。
確かに100倍ズームできるのはすごいですが、AI補正前提。文字やコントラストの低い模様に弱く、AI補正感が強い不自然な写真が作成されます。
かといってAI補正「超解像ズーム Pro」をOFFにすると、Pixel 9 Proよりもぼやけた写真になります。

超解像ズーム Proは30倍以上ですが、関係ない2倍、5倍、10倍でもPixel 9 Proよりわずかに解像感が下がっています。
ぼくはPixel 9 Proの自然かつ解像感の高い望遠カメラが好きだったので、Pixel 10 ProでAI補正ありきになったのは残念です。
■新AI機能は使う場面がない

Pixel 10 Proは「オートベストテイク」や「カメラコーチ」などAI機能が強化されていますが、使う場面がほとんどないです。
「オートベストテイク」は集合写真の機能。ぼくの場合、集合写真を撮る機会がほとんどないため使っていません。
「カメラコーチ」ば確かに便利ですが、カメラコーチの指示に従おうとすると、当然通常より撮影に時間がかかります。人の多い場所では、まわりの迷惑になる可能性があるため、ぼくはほとんど使っていません。
写真比較 評価│両機種一緒。100倍もポートレートもAIも使いどころがない。

Pixel 10 Proは、100倍ズームが使えたり、ポートレートモードが使いやすくなったり、AI機能が強化されたりしていますが、結局使う場面はほぼありません。
それ以外は、ほとんどPixel 9 Proから変わっていません。撮れる写真はほぼ一緒。
そのため両機種とも評価は同じ「A とてもよい」にしました。
【カメラ❷ 動画】Pixel 10 Proは色が少し良くなった

Pixel 10 ProとPixel 9 Proの動画撮影性能を比較レビューします。
- Pixel 9 Proと比べ、Pixel 10 Proは色味が少し自然になった。
- 色以外は両機種に差はほぼない。
動画撮影スペック
まずは、スペックから見ていきます。

スペック上のPixel 10 Proの進化点は以下2つです。
●「8K 24fps」での撮影に対応

●超広角カメラが動画ブーストに対応

Pixel 9 Proでは動画ブースト適用時に超広角カメラ(0.5倍)が使えませんでしたが、Pixel 10 Proでは使えるようになりました。
【動画比較】実際に撮影した動画を確認
Pixel 10 ProとPixel 9 Proで実際に動画を撮影し比較しました。
※動画ブースト時以外HDRオフ
※動画ブースト時はHDRオン
※手振れ補正の設定は「標準」
【動画比較結果】Pixel 10 Proはやや色味が改善

■色│Pixel 10 Proはより明るく自然な色に

Pixel 10 ProはPixel 9 Proと比べ、動画の色が良くなっています。
Pixel 9 Proでは葉っぱの色が黄色すぎたり、暗い部分や空の青色が濃かったり、不自然に青みがかったりしていましたが、改善されています。暗い部分も明るくなりました。


■手振れ補正 解像感 フレアやゴースト│変化なし

手振れ補正や解像感なども確認しましたが、両機種の差はわかりませんでした。
Pixel 10 Proの公式サイトを見ると、動画ブーストの手振れ補正が向上していると書いてありましたが、Pixel 9 Proとの違いを実感できませんでした。
動画比較 評価│両機種ほぼ同じ

Pixel 10 Proは色がやや自然になりましたが、それ以外はPixel 9 Proからの明確な変化はありません。
iPhoneと比べると、ややのっぺりした印象なのも変化なし。
そのため両機種とも評価は同じ「B よい」にしました。
【充電速度】有線は9 Pro、無線は10 Proが速い

iPhone 14 ProとPixel 9 Proのスピーカー性能を比較レビューします。
- 有線充電は、Pixel 9 Proのほうが約14分速い
- Pixel 10 Proの有線充電は1時間でも73%しか充電できない。86%充電できるPixel 9 Proと差がある。
- ワイヤレス充電はQi2対応のPixel 10 Proのほうが速い。ただし発熱する。
充電スペック比較(公式)│Pixel 10 ProはQi2対応

※参照元 Google公式サイト
Pixel 10 Proの最大の進化点は、ワイヤレス充電がQi2に対応したことです。本体にマグネットが内蔵されています。

従来のQi規格だったPixel 9 Pro(最大12W)よりも高速な、最大15Wでの充電が可能になりました。
一方、有線での急速充電については、両モデルとも「約30分で55%」で共通です。
Pixel 9 Proには「最大27W」という表記がありましたが、Pixel 10 Proではこの表記がなくなっています。
【実機検証】充電スピード徹底比較 有線
実際の充電速度を明らかにするために、以下の条件で充電速度テストをしました。
- 検証内容
- 最大出力[W]を計測する。
- バッテリー0%から100%になるまでの時間を検証する。途中「10%ごと」に時間を記録。
- 充電開始から「30分後」「1時間後」の充電量を計測する。
- 充電方法
- 有線
- ワイヤレス
- 充電器
Anker Nano II 65W(両機種の充電性能を最大限引き出せるもの) - 充電ケーブル
Anker PowerLine III Flow USB-C & USB-C ケーブル(最大240W対応) - ワイヤレス充電器
THREEKEY 磁気ワイヤレス充電器 TK-CW301
(Qi2 PSE 公式認証 最大15W) - 設定
バッテリー充電の最適化「OFF」 - バッテリー状態
両機種ともに最大容量「100%」

【検証❶】 最大出力[W]比較 実測

有線の出力は1W差。ほぼ一緒です。ただしPixel 9 Proのスペック「最大27W」には届きません。
ワイヤレスはQi2に対応したPixel 10 Proが圧勝。公称値のとおり15W出ています。Pixel 9 Proは6.4Wで10 Proよりかなり低いです。
【検証❷】 フル充電までの時間比較
●有線充電


Pixel 9 Proの勝ちです。
20%まではPixel 10 Proがリード。30%でほぼ横並びになり、以降はPixel 9 Proのほうが速いです。両機種の差は70%以降で約14分開いています。
●ワイヤレス充電

Qi2に対応したPixel 10 Proの圧勝です。20%の時点で40分以上の大差をつけています。
Pixel 9 Proは時間がかかりすぎです。20%充電した時点で、画面に出た充電終了予定時刻が5時間半後。Pixel 10 Proと比較にならないほど遅いので、途中で計測をやめました。
Pixel 9 Proを充電する場合は有線のほうが良いです。
ワイヤレス充電は両機種ともかなり発熱します。

検証結果② 30分・1時間での充電量
●有線充電
有線充電
時間 | Pixel 10 Pro | Pixel 9 Pro |
---|---|---|
開始時 | 0% | 0% |
分後 | 3047% | 51% |
分後 | 6073% | 86% |
30分では、両機種とも公称値「55%」に届きません。
1時間後の充電量は、Pixel 9 Proが86%に達しているのに対し、Pixel 10 Proは73%。13%もの大差がついています。Pixel 10 Proは1時間充電しても80%に届かず、充電が「速い」とは言えません。
●ワイヤレス充電
ワイヤレス充電
時間 | Pixel 10 Pro | Pixel 9 Pro |
---|---|---|
開始時 | 0% | 0% |
分後 | 3021% | 8% |
分後 | 6041% | 17% |
あたりまえですが、有線充電よりかなり遅いです。
特にPixel 9 Proは1時間たっても20%にすら到達しません。
充電速度比較まとめ│Pixel 10 Proは有線充電が遅くなったのが残念

Pixel 10 ProはQi2に対応。確かにワイヤレス充電はPixel 9 Proより速いです。
しかし有線充電では充電時間が長くなっています。1時間で73%しか充電できず、充電が「速い」とは言えません。
Pixel 9 Proは1時間あれば85%以上充電できるため、充電速度は「速い」です。
Pixel 10 Proはバッテリー持ちは少しアップしましたが、それと引き換えに充電が遅くなるのは残念。バッテリー性能と充電速度のトータルバランスで見ると、個人的にPixel 9 Proのほうが良いです。
【生体認証】両機種の違いはない

Pixel 10 ProとPixel 9 Proの生体認証を比較レビューします。
- 生体認証は両機種同じ。とても使いやすく不満はない。
スペック比較│認証方式は同じ 超音波式指紋センサーを継続搭載

Pixel 10 ProとPixel 9 Proの生体認証は一緒です。どちらもディスプレイ内指紋認証と顔認証が使えます。
指紋認証はPixel 9 Proから精度の高い「超音波式」を採用しています。
生体認証 使用感比較結果│両機種一緒
スペックだけではわからない、実機での生体認証の使い心地を比較レビューします。

■指紋認証も顔認証も両機種一緒。 高速&高精度でストレスフリー

指紋認証も顔認証も、両機種に差はありません。
Pixel 9 Proから採用された超音波式センサーはとても優秀。画面に指を置くだけでとても素早くロック解除されます。
ぼくは画面に透明ガラスフィルムを貼っていますが、認証の失敗もほとんどなく、日常使いでストレスを感じる場面はないです。
Pixel 10 Proも、その快適さを完全に引き継いでいます。
生体認証比較 評価│評価は一緒

両機種の生体認証に差はありません。評価は「A(とても使いやすい)」です。
【スピーカー】Pixel 10 Proはかなり音がよくなった

Pixel 10 ProとPixel 9 Proのスピーカー性能を比較レビューします。
- Pixel 10 Proは音の広がりが良くなって、かなり進化
- 比較すると
Pixel 10 Pro > iPhone 14 Pro >> Pixel 9 Pro
スペック比較│下部スピーカー位置が変更


両機種ともにステレオスピーカーです。Pixel 10 ProはPixel 9 Proと比べ、下側面のスピーカー位置が左右入れ替わっています。
Pixel 10 Proのスピーカーについて、Google Japan BlogのPixel 10 Proの記事ではスピーカーを強化した旨が記載されており、性能向上が期待できます。
スピーカー音質を動画で確認│iPhone 14 Proとも比較
Pixel 10 ProとPixel 9 Proのステレオスピーカーから流した音を、録音し動画で比較します。iPhone 14 Proとも比較しています。
※Pixel 8 Proで録音(ステレオ)
スピーカー比較 結果│Pixel 10 Proは明らかに進化!

Pixel 10 Proのスピーカーは明らかに良くなっています。Pixel 9 Proで感じた音の軽さが改善され、音の広がりや迫力が向上しました。
iPhone 14 Proと比較すると、Pixel 10 Proのほうが良いと感じました。Pixel 10 Proのほうが音に迫力があり、広がりも良く、クリアな音に感じられます。
スピーカー比較 評価│Pixel 10 Proは「A」に

Pixel 10 Proのスピーカーは、Pixel 9 Proより大幅に音質が良くなりました。
ぼくはiPhone 14 Proよりも良いと感じたため、Pixel 10 Proは「A (とてもよい)」にしました。
【マイク】両機種ほぼ一緒

Pixel 10 ProとPixel 9 Proの内蔵マイク性能を比較レビューします。
- Pixel 10 ProとPixel 9 Proはほぼ一緒。
スペック比較│マイクの位置が異なる


両機種ともマイクの数は3つ。ただし位置が異なります。
マイク音質を動画で確認│iPhone 14 Proとも比較
音楽を流し、Pixel 10 ProとPixel 9 Proのマイクで録音し動画で比較します。iPhone 14 Proとも比較しています。
※Pixel 8 Proのスピーカーから流した音楽を「Pixel 10 Pro」「Pixel 9 Pro」「iPhone 14 Pro」で録音(ステレオ)
マイク比較 結果│違いがわからず

結論としてPixel 10 ProとPixel 9 Proのマイクの違いはわかりませんでした。
マイク比較 評価│両機種とも「B」

マイク評価は両機種同じく「B(よい)」です。
【AI機能】機能豊富 だけど使う場面は限られる

Pixel 10 ProとPixel 9 ProのAI機能を比較レビューします。
AI機能比較表
両機種のAI機能を一覧で比較します。

Pixel 9 Proで豊富だったAI機能は、Pixel 10 Proでさらに強化されています。
写真のAI機能はこちらで紹介したため、写真以外で追加されたAI機能を2つ紹介します。
■新機能① 必要な情報を先回りして知らせる「マジックサジェスト」

「マジックサジェスト」は、必要な情報を最適なタイミングで先回りして提示してくれるAI機能です。

例えば、友人とのメッセージで飲食店の話題が出たとします。
これまでなら、メッセージアプリを閉じて、ブラウザや地図アプリで場所を調べて…と、複数のアプリを行き来する必要がありました。
しかしマジックサジェストがあれば、メッセージの文脈をAIが理解。
関連する情報(Gmailの予約情報や地図へのリンクなど)を自動で表示してくれるため、アプリを切り替えることなく、タップ一つで情報を共有できます。
ぼくはPixel 10 Proを1ヶ月間使っていますが、「マジックサジェスト」はまだ1回しか機能していません。通話開始時にメールを送信するか提案してくれました。
おそらく予定の管理にGoogleカレンダーを使っていないから機能しないのだと思います。
■新機能② 通話を翻訳し、本人の声で再現する「マイボイス通訳」

「マイボイス通訳」は、通話中の会話をリアルタイムで翻訳し、それを自分の声で相手に伝えてくれる機能です。
- 海外のホテルに予約の電話をかけたいとき
- 日本語が話せない友人と電話したいとき
など、これまで言語の壁によって諦めていたコミュニケーションが、Pixel 10 Pro 1台で可能になります。



実際使ってみましたが、正直使い勝手はあまりよくありませんでした。翻訳の精度が悪めです。
【検証】録音の文字起こし精度比較
両機種に搭載されているAI機能「録音の文字起こし」の精度を比較検証しました。

Pixel 10 Pro | Pixel 9 Pro | |
---|---|---|
録音の文字起こし精度 | 良い | 良い |
結果は両機種ほぼ一緒。文字起こしの精度は特に進化していないようです。
AI機能比較 評価│両機種同じ AI機能は豊富だが使う場面は限られる


Pixel 10 Proは新たなAI機能が搭載されました。
しかし新AI機能で利便性が劇的に上がったかというと、そうではないです。Pixel 9 Proと大差なありません。
そのため両機種「B(よい)」にしました。
【まとめ 総合評価】Pixel 10 Proの大きな進化点は少なく、評価は互角
今回の比較レビューの結果をまとめます。

結論として、Pixel 10 ProはPixel 9 Proから大きく進化した点は少なく、明確な進化は「ワイヤレス充電の速度」と「スピーカー音質」の2点だけです。
期待していたゲーム性能の強化はされておらず、相変わらず重い3Dゲームは厳しめ。
写真撮影で100倍ズームができるようになったのは良いですが、AI処理が強すぎて、好みが分かれる仕上がりになります。
その他細かく見れば良くなっている点はありますが、微々たる差や普段使いしないものばかりです。
正直Pixel 9 Proでも十分で、実利用で差を実感するのは難しいかもしれません。

総合評価は両機種とも「B⁺」。ただし細かい点が進化しているため、Pixel 10 Proは8.7点としました。
日常的な操作ではどちらも快適で、ほとんどの人が満足できるレベルにあります。
【9 Proとの違い】Pixel 10 Proの進化点まとめ 全25個



【9 Proとの違い】Pixel 10 Proの悪い点まとめ

Pixel 10 Pro & Pixel 9 Proの良いところ、悪いところ(両機種共通)


【価格とコスパ】Pixel 10 Proはコスパが悪い
まずは、新品の定価と現在の中古価格をそれぞれ比較します。
発売時の定価比較│両機種同じ ただし10 Proは128GBがない

発売当初の定価は両機種同じです。ただし、Pixel 10 Proには128GBモデルがなく、最低価格が上がっています。
両機種ともに発売時にストアポイント(9 Pro発売時はストアクレジット)が付与されていました。
ストアポイントは5,900円分Pixel 10 Proのほうが多いため、実質価格はPixel 10 Proのほうが安かったです。
Pixel 9 Proは2025年9月末時点で、Googleストアではほとんど売り切れています。
中古価格比較│Pixel 9 Proのほうが5万円程度安い
2025年9月末時点の中古相場(容量256GB)を比較します。

未使用品、中古Aランク品ともにPixel 9 Proのほうが約5万円も安く購入できます。
Pixel 10 Proは発売直後で中古市場での流通量が少ないため、価格がほとんど下がっていません。
【コスパ評価】Pixel 10 Proは「悪い」。中古のPixel 9 Proは「ふつう」
価格を踏まえた上で、コストパフォーマンスを評価します。

結論として、両機種とも定価ではコスパが「悪い」と感じます。
他のハイエンドスマホと比較して、特に高負荷なゲーム性能で見劣りするにも関わらず、17万円を超える価格設定は割高感が否めません。
しかしPixel 9 Proは中古市場で価格が低下傾向。未使用品が12万円前後で手に入るなら「十分アリ」な選択肢です。コスパが良いとは言えませんが、納得できる価格帯になっています。
【買うべきか?】10 Proはおすすめしない 9 Proのほうがいい

結論から言えば、2025年9月末時点でPixel 10 Proを定価で購入するのはおすすめしません。
Pixel 10 ProがPixel 9 Proから進化した点は、主に「スピーカー音質」と「ワイヤレス充電速度」で、他はごくわずかな差です。
ゲーム性能は変わらず、写真の100倍ズームのような特殊な機能は使う場面が限られます。
体感しづらい僅かな進化のために、5万円も多く支払う価値があるとは言えません。
Pixel 10 Proを定価で買うくらいなら、中古ショップで状態の良いPixel 9 Proを探すほうが良いです。